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【現役住職のここだけの話 Vol.3】
【お坊さん編】お坊さんから見た「いいお坊さん」とは?実は知られていない僧侶の世界と、お坊さん選びで大切なこと
「お坊さんなら、誰にお願いしても同じだろう」
そう思われる方も多いかもしれません。しかし、実際にはお坊さんにもさまざまな方がおられます。普段から檀家さんと向き合い、地域に根差して活動している僧侶もいれば、お寺の規模や立場、育ってきた環境によって、考え方や人との接し方が大きく異なる僧侶もいます。
実は、お寺の世界には一般の方にはあまり知られていない仕組みや事情があります。
今回は、現役住職だからこそ知っているお寺の内情を交えながら、「本当にいいお坊さんとはどのような人なのか?」についてお話ししたいと思います。
1. お寺には規模を示す「等級」があることをご存じですか?
あまり知られていませんが、お寺の世界には、本山によって定められた「等級」というものがあります。
簡単に言えば、お寺の規模などを一定の基準で区分したものです。大きなお寺から小さなお寺まで、それぞれに違った特徴があります。大きなお寺になると、従業員が何人もいたり、観光客が多数訪れたり、歴史的価値のある仏像や文化財を所有していたりすることもあります。
また、大きなお寺の多くは世襲によって受け継がれ、父から息子へ、そして孫へと代々住職を継承しているケースも少なくありません。一方、地方の小さなお寺では、後継者不足や経済的な問題から住職がいなくなり、近隣の比較的大きなお寺が兼務しているケースもあります。
こうしたお寺の事情は、一般の方にはなかなか見えない部分です。しかし、ここで一つ考えていただきたいことがあります。お寺の規模が大きいことと、そこにいるお坊さんが「いいお坊さん」であることは、必ずしも同じではありません。
2. 大きなお寺のお坊さんだから立派とは限らない
大きなお寺には、当然ながら多くの人が集まります。
その背景には、歴史や知名度、組織としての規模など、さまざまな理由があります。また、大きなお寺との関係を持つことで、仕事や収入につなげる僧侶もいます。
そうすると、自然と人が集まるお寺と、そうでないお寺との間に、ある種の力関係が生まれることもあります。
しかし、ここで勘違いしてはいけないのが、立場や肩書きと人間性は別物だということです。
大きなお寺に生まれ、幼い頃から住職になることを前提に育てられた僧侶もいます。もちろん、しっかりとした教育を受け、立派にお寺を守っておられる方もたくさんいます。
ただ、たまたま大きなお寺に生まれたというだけで、最初から周囲に人が集まり、何不自由なく過ごしてきた場合、人の苦労や悩みを十分に理解できないこともあるのではないでしょうか。
これは僧侶に限った話ではありません。
会社の社長の息子だからといって、すぐに社長にふさわしい人間になれるわけではありません。あえて他の会社で社会経験を積み、苦労を知ることで、初めて人の気持ちがわかるようになることもあります。
お坊さんも同じです。
大切なのは、どこのお寺に生まれたかではなく、どのような経験を積み、どのような気持ちで人と向き合っているかではないでしょうか。
3. お坊さんの本来の役目とは何なのか?
お坊さんの本来の役目は、仏様の教えを人々に伝えることです。
もちろん、葬儀や法事で先祖を供養することも大切な役目です。
しかし、それだけではありません。
大切な人を亡くして悲しんでいる方、人生に悩んでいる方、誰にも相談できず苦しんでいる方。そうした人々の心に寄り添い、少しでも苦しみや悲しみを和らげることが僧侶の大切な役割です。
ところが、僧侶も一人の人間です。
お寺の経済事情や人間関係、立場など、さまざまなものに影響されます。お寺の収入だけでは生活が難しく、公務員や学校の先生など、別の仕事をしながら僧侶を続けている方もおられます。
だからこそ、僧侶には自分自身を律する姿勢が必要なのだと思います。
仏様に仕える立場でありながら、お金に貪欲になったり、立場を利用して横柄な態度を取ったりするようでは、本来の僧侶の姿から離れてしまいます。
どれだけ立派なことを口にしていても、普段の行動や人への接し方は、周囲の人がしっかりと見ています。
4. 現役住職が考える「本当にいいお坊さん」の条件
では、本当にいいお坊さんとは、どのような人なのでしょうか。
私が考える基準は、決してお経が上手であるとか、大きなお寺の住職であるとか、立派な肩書きを持っているということだけではありません。
大切なのは、次のような姿勢だと思います。
① 人の話をきちんと聞けること
檀家さんやご家族の悩みに耳を傾け、相手の立場に立って考えられること。自分の考えを一方的に押し付けるのではなく、相手の気持ちを理解しようとする姿勢が大切です。
② 態度や言葉遣いに思いやりがあること
お坊さんだからといって、偉いわけではありません。どのような立場の方に対しても、丁寧に接することができる人であるべきです。
③ お金に対して誠実であること
お寺を維持するためにはお金も必要です。しかし、必要以上にお金を求めたり、金額を曖昧にしたりするようでは、信頼関係は築けません。
④ 仏様の教えを自らの行動で示せること
口先だけで立派なことを言うのではなく、日々の生活や人との接し方に仏様の教えが表れていることが大切です。
⑤ 人々の心の支えになれること
葬儀や法事のときだけではなく、人生のさまざまな場面で「この人に相談したい」「この人にお願いしたい」と思ってもらえるような僧侶であること。
私は、このような人こそが本当の意味で「いいお坊さん」なのではないかと考えています。
5. 葬儀や法事でお坊さんを選ぶとき、何を基準にすればいい?
最近では、お寺との付き合いがないご家庭や、菩提寺を持たないご家庭も増えています。
そのため、葬儀や法事の際に、僧侶を自分たちで手配するケースも珍しくなくなりました。
しかし、一般の方にとって、お坊さんの良し悪しを見極めることは簡単ではありません。
ホームページに立派なことが書いてあっても、実際にどのような人が来てくれるのかは、依頼するまでわからないこともあります。
また、僧侶派遣サービスを利用する場合も、単に料金が安いという理由だけで決めてしまうのはおすすめできません。
確認していただきたいのは、次のような点です。
- どのような経験を積んだ僧侶が来てくれるのか。
- 普段からお寺で活動している僧侶なのか。
- 葬儀や法事の経験は十分にあるのか。
- 依頼前に御布施の金額が明確になっているか。
- 依頼者の事情や気持ちをきちんと理解してくれるのか。
特に、僧侶派遣サービスは運営する組織によって、僧侶の選定基準や考え方が異なります。
どのような基準で僧侶を登録し、どのような考え方で依頼者に紹介しているのか。ここは、ぜひ確認していただきたいところです。
お坊さん選びは、単なる価格比較ではなく、大切な儀式を安心して任せられる相手かどうかで判断することが重要です。
6. 紹介寺.netが大切にしていること
私たち「紹介寺.net」は、僧侶を手配するサービスを運営しています。
だからこそ、僧侶を紹介する立場として、単に依頼を受けてお坊さんを派遣すればよいとは考えていません。
大切なのは、依頼されるご家族が何を求めているのかを理解し、その気持ちに応えられる僧侶をご紹介することです。
僧侶と一口に言っても、これまで歩んできた道や経験、考え方は一人ひとり違います。
私たちは、僧侶という肩書きだけで判断するのではなく、日頃どのような活動をしているのか、どのような姿勢で人と向き合っているのかという点も大切にしています。
また、葬儀や法事を依頼する際に、御布施の金額がわからず不安に感じる方も少なくありません。
紹介寺.netでは、こうした不安を少しでも解消できるよう、御布施の金額を明確にし、安心してご依頼いただける僧侶手配を目指しています。
お坊さんを手配するということは、単にお経を読んでもらう人を探すことではありません。
故人を偲び、ご家族の気持ちに寄り添い、大切な儀式をお任せする人を探すということです。
だからこそ、私たちは僧侶を紹介する責任を大切にしています。
【本当にいいお坊さんとは、心から信頼できる人】
お寺の規模や歴史、僧侶の肩書きだけでは、本当にいいお坊さんかどうかは判断できません。
大切なのは、人としての姿勢であり、仏様の教えをどれだけ大切にし、人々の心に寄り添えるかということです。
お坊さんも人間です。だからこそ、自分自身を律し、謙虚な気持ちを忘れず、人々の見本となるように努めなければなりません。
葬儀や法事でお坊さんを探している方は、料金や知名度だけではなく、「この人になら安心してお願いできる」と思えるかどうかを大切にしていただきたいと思います。
紹介寺.netは、これからもご家族の気持ちに寄り添い、安心してお任せいただける僧侶手配を目指してまいります。
監修者
古家 (ふるや)
現役住職、住職歴15年住職として15年以上にわたり、日々の仏事や法要、葬儀に携わる。年間およそ25件の葬儀を執行し、これまで多くのご遺族と向き合ってきた。葬儀の現場では、宗派や地域の習慣、葬儀の流れや作法など、一般の方には分かりにくい仏事について、分かりやすく丁寧に伝えることを大切にしている。また、現役住職として実際の葬儀に立ち会ってきた経験をもとに、葬儀に関する疑問や不安、僧侶との付き合い方、お布施や戒名などについて、僧侶の立場から解説。形式だけではなく、故人を送り出すご家族の気持ちに寄り添った葬儀を大切にしている。