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【現役住職のここだけの話 Vol.2】
【法事編】法事のとき、お坊さんは何を考えているのか。
普段、皆さんの前ではなかなか話すことのない、現役住職だからこそ知っている「法事の裏側」を、少しだけお話しします。
法事というと、
「お経を読んでもらう」
「法話を聞く」
「お坊さんに御布施を渡す」というイメージがあるかもしれません。
しかし、実際に法事に伺っている住職は、意外といろいろなところを見て、いろいろなことを考えています。
もちろん、一番大切なのは、故人を偲び、ご家族が穏やかな時間を過ごしていただくこと。
そのうえで、普段は表に出ることのない「住職のここだけの話」をご紹介します。
1.玄関を見ると、仏壇の様子がなんとなく分かる?
ご自宅で法事をされる場合、玄関に入ったとき、実はちょっと気になるところがあります。
それが、玄関の様子です。
玄関がきれいに整理されていると、
「きっと仏壇の周りもきれいにされているのだろうな」
と思うことがあります。
そして、実際に仏壇を拝見すると、やはりきちんと整理されている。
もちろん、すべてのご家庭がそうだというわけではありません。
ただ、玄関の状態と仏壇の周りには、何となくリンクしているように感じることがあります。
家の中に入ったときの最初の印象というのは、意外とそのご家庭の暮らしぶりを表しているのかもしれません。
そして何より、仏壇を大切にされているご家庭を見ると、故人やご先祖様を大切にされている気持ちが伝わってきます。
2.法話の内容は、その家の雰囲気で変わります
「お坊さんの法話は、いつも同じ話をしている」
と思われているかもしれません。
実は、そうでもありません。
法事に伺ったときのご家族の雰囲気によって、話す内容や話し方を変えることがあります。
例えば、何となくご家族全体が暗い雰囲気であれば、明るく面白い話をしようとは思いません。
逆に、皆さんが明るく話されているご家庭なら、少し笑いを交えたり、テンポよく話したりすることもあります。
やはり、施主様やご家族の対応によって、法事そのものの雰囲気も変わるように思います。
私は、故人様も、できればご家族が明るい雰囲気で法事をしてくれるほうが喜ばれるのではないかと思っています。
悲しむことももちろん大切です。
でも、いつまでも悲しみ続けるのではなく、少しずつ笑顔を取り戻していく。
それも、故人様への供養の一つなのではないでしょうか。
3.御布施をいただくタイミング、実は住職も気にしています
御布施についても、少しだけ本音をお話しします。
法事の場合、御布施を法要の前にいただくよりも、法要が終わって、お茶やお菓子を出していただくタイミングで渡していただくほうが、お互いに自然なのではないかと思っています。
法要が終わって、
「今日はありがとうございました」
と少しお話をして、その流れで御布施をいただく。
私は、このくらいがちょうどいいように感じます。
ただし……あまりに時間が経っても御布施をいただけないと、住職も少しヤキモキします。
「まだ帰れないな……」
と思いながら待っていることもあります。
そうなると、法要後の世間話にも、なかなか身が入りません。
ですから、法要が終わったら、できればあまり間を空けずにいただけると助かります。
これも、住職の「ここだけの話」です。
4.お経を唱えながら、実はお供え物を見ています
お経を唱えているとき、住職はお経だけを見ていると思われているかもしれません。
もちろん、お経を唱えることが一番大切です。
しかし、実は周りの様子も結構見ています。
例えば、
「このお花はどなたから届いたのかな」
「このお供えは何だろう」
「このお菓子、おいしそうだな」
など。
お供えのおかきやお饅頭を見て、「故人様は生前、こういうものがお好きだったのかな」
と考えることもあります。
他方、「これはどこのメーカーだろう?」と気になることもあります。
おいしそうなものがあると、反射的に口の中に唾液が出てくることもあります。
もちろん、お坊さんも、皆さんと同じ人間です。
こういうところは、少し親近感を持っていただけると嬉しいですね。
5.法話では、少しでも笑顔になってもらいたい
法事が終わった後にお話しする法話。
これには、私なりに大切にしていることがあります。
それは、
「少しでもご遺族の悲しみや苦しみを和らげたい」
ということです。
もちろん、法事をされるタイミングによっては、まだまだ悲しみが癒えていない方もいらっしゃいます。
そんなときに、
「悲しむ必要はありません」
と簡単に言ってしまっても、そんな単純な話ではありません。
だからこそ、仏教の教えと絡めながら、
「お経にはこういうことが書かれています」
という形でお話をします。
そして、時には少し笑いも入れます。
ほんの少しでもいい。
法話を聞いたあとに、
「今日は来てよかったな」
「少し気持ちが楽になったな」
と思っていただけたら。
それが、住職として嬉しいことです。
6.実は住職も正座で足がしびれています
最後は、かなり身近な「ここだけの話」です。
法事では、参列される方の中に正座が苦手な方もいらっしゃいます。
そんなときは、
「足を崩していただいて結構ですよ」
とお声掛けすることがあります。
ところが……。
実は住職も、長時間の正座はかなりきつい。
法要の後半になると、足がしびれてきます。
足を組み替えたり、しびれを伸ばしたりしながら、できるだけ平静を装っています。
「お坊さんなのだから、一般の人より正座ができないのは恥ずかしい」
という、妙なプライドもあります。
稀に、「かなり足がしびれている」
こともあります。
それでも何事もなかったような顔をしている。
これも、住職の「ここだけの話」です。
法事は「お経を読むだけ」の時間ではありません
ここまで、少し変わった「住職の本音」をお話ししました。
しかし、私が法事に伺うときに一番大切にしていることは、やはり、
「ご家族が故人を偲び、穏やかな時間を過ごせること」です。
法事は、単にお経を読むためだけのものではありません。
故人のことを思い出したり、ご家族で近況を話したり、昔の思い出を振り返ったり。
そうした時間そのものにも意味があると思っています。
だからこそ、
「法事をしたいけれど、どのお寺にお願いすればいいの?」
「いつもお願いしているお寺がない」
「菩提寺との付き合いがないけれど、法事をお願いできるの?」
「御布施がいくらなのか分からない」
という方がいらっしゃるのも当然のことだと思います。
法事のお坊さんをどうするか、迷っていませんか?
昔は、「代々のお寺にお願いする」
というのが一般的でした。
しかし、今はライフスタイルも変わり、
- 菩提寺が遠方にある
- お付き合いのあるお寺がない
- 引っ越してしまった
- お寺との付き合い方が分からない
- 法事だけお願いできるお坊さんを探している
という方も増えています。
「お坊さんにはきちんとお経をお願いしたい」
そんなご希望に合わせて、僧侶を手配するという選択肢です。
法事のお坊さんをお探しの方へ
お坊さんを頼むことは、決して特別なことではありません。
「どこに頼めばいいのか分からない」
「御布施がいくらなのか不安」
「知らないお寺に相談するのは少し勇気がいる」
そんな方もいらっしゃると思います。
【紹介寺.net】では、現役住職による僧侶派遣サービスを行っています。
法事をしたいけれど、お坊さんの手配でお困りの方に、僧侶をご紹介しています。
大切なのは、立派な法事をすることだけではありません。
故人を思い、ご家族が無理なく集まり、心静かに手を合わせること。
そのために必要なお坊さんを、皆さまの状況に合わせて手配する。
それも、今の時代の法事の一つの形なのではないでしょうか。
「法事をしたいけれど、お坊さんをどうすればいいか分からない」
そんな方は、ぜひ一度【紹介寺.net】をご覧ください。
現役住職だからこそ分かる、法事の現場。
皆さまが故人を安心して供養できるよう、僧侶の立場からお手伝いしています。
監修者
古家 (ふるや)
現役住職、住職歴15年住職として15年以上にわたり、日々の仏事や法要、葬儀に携わる。年間およそ25件の葬儀を執行し、これまで多くのご遺族と向き合ってきた。葬儀の現場では、宗派や地域の習慣、葬儀の流れや作法など、一般の方には分かりにくい仏事について、分かりやすく丁寧に伝えることを大切にしている。また、現役住職として実際の葬儀に立ち会ってきた経験をもとに、葬儀に関する疑問や不安、僧侶との付き合い方、お布施や戒名などについて、僧侶の立場から解説。形式だけではなく、故人を送り出すご家族の気持ちに寄り添った葬儀を大切にしている。